2006/03/20

■3月18日(土)中山 フラワーC(GV)

混沌とした桜戦線に関東馬がまた1頭名乗りを上げた。6番人気の伏兵キストゥへヴンが直線で鮮やかな差し脚を伸ばし、早め先頭から粘り込みを図った1番人気フサイチパンドラをゴール手前で見事に差し切った。管理馬の勝利により戸田博文厩舎が開業6年目にして念願の重賞初制覇を手にした。 中団の内目で終始折り合いに専念し、直線で外に持ち出すと凄まじい斬れ味で弾けた。

ビューティーパールとフサイチパンドラの先導によるハイペースではあったが、その末脚には418キロ(当日馬体重)を感じさせないタフな破壊力があった。ゴール50m手前でセーフティなリードにも思えたフサイチパンドラを、並ぶまもなく瞬時に差し切ったレース内容。現時点の小柄な3歳牝馬にしては抜けた勝負根性と内面の強さというものが勝因の1つにあった。レース前に戸田調教師も明言していた「小柄な牝馬のわりに調整に気使うところが何もない」、という精神面での強さがこの勝利をもって立証される形となった。

1番人気のフサイチパンドラは、最初のコーナーで「外からきた馬にこすられて怒ってしまった」(角田騎手)というようにスムーズさを欠いたのと、口を割って頭を上げたり下げたりと折り合いに不安があったことも2着惜敗の要因。それでいて直線では、早め先頭からあわや押し切るか?とも思われたレース運びで性能の高さは疑う余地もない。賞金の加算により桜花賞出走もほぼ確実なものとなり、1ハロン距離が短縮される桜花賞での走りに期待が持たれる。

今年は例年に無く関東馬が強い勝ち方で桜の切符を手にしており、候補が集う本番の桜花賞(4月9日、阪神、芝1600)が今から待ち遠しいかぎりである。

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2006/03/20

■3月19日(日)阪神 阪神大賞典(GU)

単勝1.1倍という圧倒的な支持に応え、3冠馬ディープインパクトが阪神大賞典を快勝した。そのレース内容には強さだけではない精神面での成長というものと、一段と凄みを増していた威圧感のある馬体というものが存在していた。3000mを意識していたはずの道中でも、鞍上(武豊)の手綱はピクリとも動かなかった。終始後方に位置していたが、折り合いに専念というよりは、馬の走る気に一任という理想的な走りであった。

3コーナー手前から仕掛けられると、直線入り口では早くも前を行くトウカイトリック(2着)を完全に捕らえ、堂々と先頭へ躍り出ての快勝劇。そこには折り合いに若干の不安を覗かせていた3歳時のディープインパクトの姿は既になかった。鞍上(武豊)の思惑をなんとか察知してきた3歳時のディープインパクトの走り。それとは明らかに違うディープインパクト自身の主導による勝利というものがあったからだ。

2着したトウカイトリックもステイヤーとしての資質は高い。前走のダイヤモンドS(3400m)でも道中で不利を受け、一旦はポジションを下げながらも直線で盛り返し3着と好走している。今回も4コーナーで既にステッキが入り、ディープインパクトには早めに交わされる苦しい展開の中を我慢している。さらに距離の延びる天皇賞の伏兵として注目したい。

全てが鞍上主導から馬主導へと鮮やかに転換を遂げたディープインパクト。本当の強さを見るのは実はこれからなのかも知れない。

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