2006/03/27

■3月25日(土)中山 日経賞(GU)

伝統の第54回日経賞は、1番人気で挑んだリンカーン(横山典)が直線で満を持して抜け出し快勝した。過去GU2勝、GT2着2回の実績がここでは抜けた存在であったことを堂々と証明してみせた。終始好位で前を行く馬の直後で折り合い、直線は抜け出すタイミングだけを図っての理想的なレース運び。休養明け、過去に連対実績のなかった58キロでの競馬という観点からも、この勝利はリンカーンにとって実に価値あるものとなった。

天皇賞への望み(2着以内)を狙った2番人気のコスモバルクは、いつもより馬は落ち着いているようにも見えたが、若干折り合いに欠ける面が出てしまい8着に敗れた。ただ4コーナーで早々と手ごたえが怪しくなっていたことから、復調には少し時間の掛かるレース内容。気持ちと走りとが噛み合うコスモバルク本来の勇姿が待たれる。

残念なのは2着に入ったストラタジェム。終始最後方から、直線だけの競馬で2着まで押し上げてきている。「スムーズに捌けていれば際どかった・・・」(デムーロ)というように悔やまれるレース内容。果敢に格上挑戦してきた陣営の意図も頷けるものであった。

今期はこの日経賞から始動してきたリンカーン。レース後に音無調教師も「リンカーンには横山君が合っている」と有馬記念からコンビを組んでいるパートナーとの相性を絶賛しており、最高の形でディープインパクトの待ち受ける春の天皇賞(4月30日、京都、芝3200m)へと挑むこととなった。「無冠の大器」という称号は完成された今期のリンカーンにはもう相応しくない。この勝利で打倒ディープインパクトが意味する、悲願のG1奪取というものがいよいよ現実味を帯びてきた。

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2006/03/27

■3月26日(日)ナドアルシバ ドバイワールドC(GT)

総賞金600万米ドル、優勝賞金360万米ドル(約4億1760万円)の世界最高賞金を誇る第11回ドバイワールドC(ダート2000m)が、日本時間の26日2時20分にUAE(アラブ首長国連邦)にあるナドアルシバ競馬場で行われた。

日本からはJCダートを3歳で制し、年明けのフェブラリーSも1分34秒9の好時計で快勝した最優秀ダートホース・カネヒキリ(角居厩舎)の参戦に注目が集まった。英の大手ブックメーカーの最終的なオッズでも2番人気という高い支持を得てのレースであったが、終始好位で流れに乗るも直線では伸びず惜しくも5着にとどまった。下見所から若干の発汗が目立ち、少しテンションの高かったことが敗因として上げられる。それと「生きているダート」と称されているナドアルシバの砂への適性がどうだったのか?ということも疑問として残った。

レースを制したのは、1番人気地元UAEのエレクトロキューショ二スト(デットーリ)。エレクトロキューショ二ストといえば昨年にも英インターナショナル(GT)で日本のゼンノロブロイ(2着)を芝で退けており、これで芝・ダートを問わない真のチャンピオンホースとなった。「サラブレッドの再生工場」ことシェイク・モハメド殿下が、多額の移籍金にて芝馬であったこの馬をトレードし、そしてダート最高峰のこのレースにて輝き・蘇らせたという手腕に世界は驚嘆させられた。

エレクトロキューショ二ストにとってダートの経験は前走の1戦のみで、砂のキックバックすら経験していないということから、ダート適性を未だ疑問視する声もあったがゴール前鮮やかに差し切り、性能の違いをまざまざと見せつける勝利となった。日本からもう1頭参戦していたスターキングマン(森厩舎)は、終始後方からのレースになり残念ながら8着に終わった。

聖地における最高峰の頂は確実に日本調教馬の視界へと入ってきた。関係者にとっても、幾度の挑戦を繰り返したことで戦略は「確かな戦術」へと移行を遂げつつある。日本調教馬と関係者の近い将来に期待は高まる。

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