2006/04/10

■4月8日(土)中山 ニュージーランドT(GU)

NHKマイルC(5月7日 東京 G1 芝1600)のトライアルレースとして行われたニュージーランドTは、単勝1.9倍という断然支持を集めた1番人気のマイネルスケルツィが見事に人気に応え快勝した。終始内目の3,4番手からレースを進め、直線に向くと抜け出すタイミングだけを待っての楽勝であった。前走比マイナス10キロと馬体も絞れており、反応の良さに加え、馬に適度な落ち着きがあったことが勝因として上げられる。着差は少ないがゴール前では手ごたえに十分な余裕も窺え、底を感じさせない鮮やかな完勝劇ではなかったか。

「どのくらいの脚を使ってくれるかと思っていたけど、勝負どころの手ごたえもバッチリだった」と騎乗した柴田善騎手も満足げに好感触を伝えており、主役で向かえるであろうNHKマイルCが、よりいっそう楽しみなレースとなった。尚、2着に逃げ粘ったファイングレイン、3着に猛追したロジックまでがNHKマイルCの優先出走権を得た。前半に掛かり気味の馬が目立ち、メリハリのある出入りの激しいレースとなったが、唯一後方から差してきたロジック(3着)の決め手には見るべきものがあった。

ポジションを下げつつ、内目で意識的に包まれたのでは?とも見て取れるマイネルスケルツィの試走的なレース運びに、鞍乗が寄せるこの馬への期待のほどが十分に伺えたレースであった。関東ではデビュー時から大器の呼ぶ声が高かった馬。久しぶりに関東の3歳馬にG1を主役で向かえることになるであろう強い馬が現れた。

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2006/04/10

■4月9日(日)阪神 桜花賞(GT)

桜が咲き誇る阪神競馬場で行われた第66回桜花賞は、デビュー以来連対を外していない堅実な末脚を誇る6番人気の関東馬キストゥへヴンが、後方から鮮やかに末脚を伸ばし、桜の女王の栄冠を手中に収めた。前2走の馬体減、年明け5走目のローテーションからして、上積みの見込めるレース環境下ではなかったが、その末脚の破壊力は他馬を大きく引き離す完成度の差でもあった。テンションの上がりやすい馬なので、関東からの輸送を無事クリアさせた陣営の調整に勝因の一貫があったものと考えられる。桜花賞におけるこの時期の3歳牝馬の輸送が、関東馬劣勢という背景に隠されていたことも事実で、関東陣営にとってもこの勝利は価値あるものではなかったか。

1番人気のアドマイヤキッスは後方からレースを進め、4角では外に持ち出し懸命に追われたが、勝ち馬の決め手に完全に屈したレース内容。前走比マイナス14キロという増減の激しい馬体重からも、まだ体が完全に出来上がっていないという成長段階にあることを感じさせられた。反面、レースセンスには非凡なものがあり、今後の成長という意味では楽しみの残るレース内容であった。2番人気に支持されたフサイチパンドラは、掛かり気味にポジションを上げていったが、直線では失速し14着と敗れた。掛かる気性が現時点での能力の妨げと考えざるを得ない内容。3番人気に支持されたテイエムプリキュアは、終始キストゥへヴン、アドマイヤキッスの近くでレースを進めるも、3、4コーナーで息を抜く癖が出てしまい8着に敗れた。勝負どころでの反応に課題が残された。

奇しくも、桜花賞を制したベガ(2冠牝馬)のコンビである武豊>松田国(アドマイヤキッス)が1番人気に支持されたレースを、ベガの息子であるアドマイヤベガ(今は亡き)を父に持つ娘キストゥへヴンが勝利した桜花賞。競走馬の血のロマンは、世代を超え語り継がれるものであることをあらためて痛感させられたレースとなった。戦前から混戦が予想された今年の桜花賞ではあったが、血統というバックボーンを持つ強い馬が、強い勝ち方で制した桜花賞ではなかったか。

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