2006/05/08

■5月6日(土)京都 京都新聞杯(GII)

毎年のように有力馬がここをステップにダービーへと駒を進めてくる京都新聞杯。今年は伏兵視されていた3番人気のトーホウアランが、直線で早め先頭に立ち、追いすがる後続の追随を許さず見事に押し切った。これで4戦3勝の戦績でダービーの舞台へと駒を進めることとなった。輸送の影響があり、前回で減っていた体もプラス6キロと持ち直しており、短期放牧によるリフレッシュ効果というものが勝因としてあげられる。スローペースに乗じて4角先頭から上がり3ハロン33秒4の脚を使われては、後ろからの馬には酷なレース展開となってしまった。

尚、2着には極端にスローな流れを見越して、内から早めに動いていった岩田康騎手のアペリティフが入り、上位2頭は内目から早めに仕掛けた馬によるワンツー決着となった。明暗を分けるかのように、1番人気のマルカシェンクと2番人気のアエローザは、終始後方で4角でも大外に進路を取らざるおえなかったことが、致命的な敗因へとつながってしまった。それと、全勝馬同士の対決という意識から、お互いを牽制しすぎたということも、少なからずレースの背景には存在していた。

特にマルカシェンクについてはスタート直後意識的にポジションを下げ、アエローザを徹底マークしたことが悔やまれる。4角で外から動いていったアエローザのさらに外から同時に仕掛けていったが、直線での反応にいまひとつ冴がなく5着に敗れてしまった。それでも最後の直線では、一旦はアエローザに突き放されるもゴール前では逆に猛追してきており、次走ダービーに向けては収穫のあるレース内容といえる。

3戦3勝のマルカシェンク、2戦2勝のアエローザ、2頭の全勝馬が人気を二分したレースではあったが、経験の浅い3歳馬が勝ち続けるということは、極めて困難であることを痛感させられたレース。しかしながら、若駒ゆえ経験(敗戦)から得るものは決して少なくない。経験をステップに逞しさを増していく3歳馬の成長過程というものは、我々ファンにとっても大変興味深い競馬の魅力の1つなのである。

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2006/05/08

■5月7日(日)東京 NHKマイルC(GI)

のちのダービー馬が、そして桜花賞馬が先頭で駆け抜けたここ2年のNHKマイルC。今や春のG1戦線における1つのキーワード的なレースでもあり、目標でもある注目度の高いレース。今年は武豊騎乗3番人気のロジックが、終始内目の経済コースを通り、前を行くファイングレイン(2着)をゴール寸前で捕らえ見事に3歳マイルの頂点へと立った。レースは序盤から出入りの激しい展開となり、各馬が早めに仕掛ける中、好位の内目でじっと我慢させた武豊の好騎乗というものが勝因としてあげられる。

レース後も、「正直ビックリしました。嬉しい誤算です」と控え目なコメントを残しながらも、「以前乗った時とは別馬のようでしたから」とパートナーの成長というものを勝因としてあげていた。尚、2着にはこちらも好位の内目で流れに乗った9番人気のファイングレインがゴール寸前まで粘り込み、その潜在能力の高さというものをあらためて証明してみせた。

1番人気を背負ったフサイチリシャールは、大外枠から好スタートを決め好位で流れに乗ったが、直線一旦は先頭に出るも伸びを欠き6着に沈んだ。下見所から若干テンションが高く、いつもと違う落ち着きのなさというものが、レースで微妙に影響したものと考えられる。それでいて崩れることなく、勝ち馬からコンマ8秒差の6着あたりに好走出来ていることからも、完調なら?と思わせるレースぶりであった。さらに2番人気で10着に敗れたマイネルスケルツィの敗因だが、スタートで若干出遅れながらも好位につけ見せ場は作ったものの、レース序盤のリズムの悪さというものが響き、直線伸びきれずに大敗してしまった。繊細なサラブレッドゆえ走りのリズムが一旦狂うと、その修正は極めて困難であるということを痛感させられたレースであった。

毎年のことではあるが、このNHKマイルCから各馬が歩むべき今後の路線というものが大変興味深い。全てに間に合う陣営の選択肢は決して少なくはない。

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