2006/05/22

■5月21日(日)中京 東海S(GII)

交流GI帝王賞を睨む上でも重要な1戦となった第23回東海Sは、単勝5番人気の伏兵ハードクリスタルが好位から直線で鮮やかに抜け出しレースを制した。終始内目の経済コースに進路をとり馬をじっと我慢させ、直線では絶妙なタイミングで外へと持ち出した藤岡騎手の好騎乗が光った。レース前のパドックでも抜群の気合乗りを見せていたことからも、暖かくなって馬が良化傾向にあったことが勝因として上げられる。

尚、2着にも好位を進んだ3番人気のマイネルボウノットが入り、距離への適正の高さというものを十分に伺わせてくれたレース内容であった。敗れはしたが当日の馬体重がプラス8キロと若干太目残りでもあり、ここを叩いての次走というものに期待が膨らむ今回の惜敗。

圧倒的な支持を集めながらも13着に大敗した1番人気のヴァーミリアンだが、当日の馬体重が示すとおりマイナス21キロという馬体では厳しい。ダートで底を見せていない馬でもあり、馬体を立て直しての奮起に期待したい。一方、2番人気で5着に敗れたヒシアトラスだが、後方からレースを進めながらもいつものレース巧者ぶりに冴えがなかった。前2年の同レースにて6着、3着と負けていることからも、舞台への適正というものに若干疑問が残ったレース内容であった。

交流重賞も含め混沌としているダート路線ではあるが、ハードクリスタルのような実績馬が復活を遂げるのは何とも頼もしい限り。これからが旬を向かえるダート戦線。実績馬にはその強さを、そして上がり馬には果敢な姿勢というものを存分に見せてもらいたいものだ。季節とともにダート戦線はこれからが熱い。

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2006/05/22

■5月21日(日)東京 オークス(GI)

桜咲き誇る仁川から緑鮮やかな府中へと舞台を移し行われた第67回オークスは、単勝3番人気のカワカミプリンセスが直線の凌ぎあいを制して栄えある樫の女王の栄冠を手に入れた。これでデビューから4連勝となり、昭和32年ミスオンワード以来誕生していない無敗のオークス馬が49年ぶりに誕生した。レースはスタートから先手を奪ったヤマニンファビュルが、最初の1000mを58秒台で通過する超ハイペースとなり、完全な長距離の消耗戦へとレースの様相を変えた。

厳しい流れの中でも終始好位をキープ出来たカワカミプリンセス。我慢比べとなった最後の直線では、早め先頭から粘りこむアサヒライジング(3着)をゴール寸前で捕らえきり、追いすがるフサイチパンドラ(2着)の脚をも押さえての完勝劇であった。この時期の3歳牝馬戦で、精神的なタフさが要求される消耗戦というのも珍しいレースではあるが、その中で勝ち得たカワカミプリンセスの心肺機能の強さというものは勝因に値する価値あるものであったといえる。

尚、1、2番人気でレースを向かえたアドマイヤキッスとキストゥへヴンだが、終始後方からレースを進めるも桜花賞でみせた脚は完全に影を潜め、それぞれ4着、6着へと敗れてしまった。残念なのは、向こう正面で競走中止となった4番人気のコイウタ。中間の調整過程も良く状態が良かっただけにレース途中のアクシデントが何とも悔やまれた。

経験の浅い若駒の走りが生み出す「レース展開」というものは、完全にレースの様相を根本から大きく変化させてしまう。ヤマニンファビュルのよもやの逃亡劇が生み出したオークス史上最速のラップともいえる超ハイペースが、完全に各馬を「明」と「暗」とに分けてしまったようなレースであった。その影にあって、史上最年長でオークスを制した本田優騎手の絶妙な手綱捌きというものも、決して見逃すことの出来ない大きな勝因であったといえる。各馬はこれから夏を越すこととなる。そして実りの秋、秋華賞が今から待ち遠しい。

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