2006/06/05

■6月3日(土)東京 ユニコーンS(GIII)

3歳ダート界の出世レースで名高い、第11回ユニコーンSが3日東京競馬場で行われた。歴代の勝ち馬にはタイキシャトル、アグネスデジタル、ユートピア、そして昨年のカネヒキリと、7頭がその後のG1を制している注目度の高いレースである。今年はフラムドパシオンの戦線離脱をはじめ、1000万条件12頭の除外馬も数え、オープン2勝馬さえ存在しない大混戦のレースとなった。

そんなレースを制したのは、単勝4番人気の伏兵ナイキアースワーク。速い流れが功を奏した感もあるが、道中は後方に待機し直線では前を行く馬達を並ぶまもなく一瞬のうちに差しきった。2着となったヤマタケゴールデンに4馬身という着差もつけており、その息の長いしっかりとした末脚は、完全に他馬を凌ぐ性能の違いとさえ感じさせるものであった。レース後の談話の中で騎乗した横山典騎手から、「抽選対象でしたが、いい馬が回ってきたと思ってました。背中とトモがもう少し良くなれば鬼に金棒でしょう」、などという将来性を感じさせてくれる発言もあり、今後のダート戦線での活躍によりいっそう期待が高まった。

尚、断然の支持を集めた1番人気のアエローザは、終始中団を進むも直線では脚色が鈍り12着に大敗した。敗因はダート適正というよりも、経験したことのないマイルの速い流れというものに、馬が戸惑ったものと考えられる。見逃せないのは、出遅れながらも2着にまで押し上げてきたヤマタケゴールデンと、3角で不利を受けながらも際どい3着にまで詰め寄ってきたフィールドオアシスだ。結果的に2番枠からのスタートということで、内目でゴチャついてしまったことが勝ち馬との決定的な差へとつながってしまった。外枠からスムーズなレースが出来ていれば、多少なり結果は違っていたものと思われる。

上半期の3歳ダート馬の頂点を決める交流G1ジャパンダートダービー(7月12日 大井 ダート2000m)のJRA所属馬による前哨戦は終わった。世界レベルを知るフラムドパシオンの戦線離脱は惜しまれるが、世界を意識させてくれる砂馬の誕生を心から待ちたいと願う。暑い季節同様に、ダート戦線はこれからが熱い!

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2006/06/05

■6月4日(日)東京 安田記念(GI)

デビュー17連勝を飾った香港の英雄サイレントウィットネスの参戦で沸いた昨年の安田記念。今年も香港から3頭の精鋭が参戦し、G1馬7頭を含む日本馬が迎え撃つという大変興味深いレースとなった。また、このレースはアジア・マイル・チャレンジと題して、先に行われた香港でのチャンピオンズマイル(G1)と提携し、これに豪州・ドバイのG1競走を加えた計4レースによる総賞金、ボーナスを競うアジア競馬連盟主催の「シリーズ構成レース」の最終戦でもあった。

そんなレースを制したのは、単勝3番人気の香港馬ブリッシュラック。昨年の香港最優秀マイラーにも選出された実績馬でもあり、文字通り力の違いを見せつけた今回の勝利ではなかったか。これでチャンピオンズマイル、安田記念と連勝したことにより、アジア・マイル・チャレンジの100万ドルの賞金を手にすることとなった。来日後に入念なゲート練習を繰り返したことにより、若干不安視されていた出遅れ癖も影を潜め、中団からスムーズなレース運びが出来たことが勝因として上げられる。

レース当日は鞍下からの発汗が目立ち、多少テンションが高かったにもかかわらず、メンバー中唯一1分32秒台で駆け抜けた強さには驚嘆させられた。尚、鞍上をつとめた豪州のプレブル騎手は、4度目の来日にして初のG1制覇を成し遂げるとともに、今期香港リーディング2位という巧みな手綱捌きを日本のファンの前に披露した。

日本馬ではディフェンディングチャンピオンのアサクサデンエンが、10番人気という低評価にもかかわらず2馬身半差の2着と意地を見せた。逆に1,2番人気と支持を集めたオレハマッテルゼ、ダイワメジャーであったが、速いマイルの流れを好位で追走するも、それぞれ10着、4着へと敗れて去った。この安田記念をサンデーサイレンスの産駒が不思議と勝てていないことからも、東京の厳しい1マイルの流れが、サンデーサイレンス産駒にとって鬼門とも受け取れる結果となってしまった。

3着にも香港馬のジョイフルウィナー(8番人気)が入っており、香港馬の質の高さをまざまざと目の当たりにした今年の安田記念であった。レースを勝ったブリッシュラックだが、7歳馬ながら成長力とタフさを感じさせるあたり、香港馬の調整法に何か実質的な勝因が隠されていると思えてならないほどだ。アジアを代表する日本、香港の競馬は確実に世界をその視界に捕らえている。

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