2006/07/10

■7月9日(日)福島 七夕賞(GIII)

みちのく福島開催のフィナーレを飾る伝統の第42回七夕賞が日曜日の福島競馬場で行われた。雨の影響もあって例年以上に馬場の悪化が急激に進んだ最終週の福島競馬場芝コース。そんな悪条件下も今年から始まるサマー2000シリーズの第一弾ということもあり、今年はフルゲートに初代チャンプを目指す精鋭が16頭集結した。このサマー2000シリーズは5戦のうちGIIの札幌記念を除く4レースまでがハンデ戦となっており、ハンデを背負う実績馬には過酷な夏の新設シリーズへと突入することになる。

そんな今年のレースを制したのは福島に参戦した武豊鞍乗の3番人気メイショウカイドウ。好スタートから終始3番手を進み、直線では馬場の真ん中から先行したコンゴウリキシオー(2着)をゴール手前で鮮やかに差しきった横綱相撲。59キロというトップハンデを背負っての快勝劇だけに、この時期の平坦コースでの強さをあらためて痛感させられた今回の勝利。この勝利によって参戦すればだが、サマー2000シリーズの次戦ではさらに増斤の60キロ台のハンデが見込まれることになるが、この実績馬の復活で今後シリーズはよりいっそう興味深いものとなった。

経験が豊富な古馬でさえ多々戸惑う平坦コースの淀みのない流れの中を、先行し緩急をつけながら2着に残した1番人気の4歳馬コンゴウリキシオーの充実も見逃せない。血統面でも父が夏場に大成していることから、今後の夏競馬での活躍が期待出来る一頭である。残念なのは2番人気に支持されながら3着に敗れたグラスボンバー。直線では内から追い出すも反応にいつもの俊敏さが見られずに惜敗した。勝ち味に遅いタイプではあるが、こちらも夏に強い体質から今後に注目してみたい。

馬場状態が不安視された今回の七夕賞であったが、終わってみれば勝ちタイムが1分59秒03とまずまず。雨に影響されることが多かった今開催の福島ではあったが、見た目以上に芝の路盤がしっかりとしていたのではなかろうか。無事開催を終えた関係者の苦労には頭が下がる思いである。夏競馬本番、舞台は暑い新潟へと移り変わる。

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2006/07/10

■7月9日(日)京都 プロキオンS(GIII)

阪神競馬場が改修工事により今年は京都競馬場で行われた短距離ダートの重賞プロキオンS。ダートの1400mの舞台で行われるオープン競走は極端に少なく、秋まで番組がないことからも、距離ベストの馬達がここに照準を合わせフルゲート16頭により行われた。

堅いレースという過去の傾向をあざ笑うかのように、レースを制したのは7番人気と伏兵視されていたメイショウバトラー。好スタートから流れに乗り、直線早々と先頭に踊り出ての快勝劇。屈腱炎で1年5ヶ月という長い休養を余儀なくされた馬だが、芝重賞でも好走していた高い潜在能力が、本来ダート血統という後押しを得てのダート重賞圧勝劇ではなかったか。管理する高橋成調教師も「今回は楽しみ」とレース前に手ごたえを感じていたことからも、一叩きされての効果が歴然であったということが今回の勝因へとつながった。それを裏付けるかのように、もともとは500キロを超す大型牝馬が長期休養明けの前走では490キロ台に体を減らしていたが、今回はプラス10キロ、504キロと体を持ち直しての出走であった。

尚、2着には1番人気のシーキングザベストが外から強襲し、重賞勝ちこそないが京都ダート1400mの巧者ぶりをあらためて印象づけた。実績では最右翼であった2番人気のリミットレスビッド(6着)の敗因だが、前走で10キロ減らしていた馬体を4キロ戻しての出走であったが、軽めの調整に徹した中間の馬体維持というものが多少なりレースに影響を及ぼしたものと考えられる。尚、中団から追い込んできた関東馬シンボリエスケープ(4着)のゴール前の脚は際立っており、少し後ろすぎた道中のポジショニングが何とも悔やまれた。

過去にダート戦にて6馬身差という圧倒的なパフォーマンスでの勝利もあるメイショウバトラー。それにダートで10勝を積み上げたメイショウホムラを父に持つ血統背景。「サラブレッドは血で走る」ではないが、血脈というものは突如サラブレッドの可能性というものを最大限に引き出すことになる。そんな果てない血のロマンを感じさせてくれた今回のプロキオンSではなかったか。おそらく再戦が濃厚な今秋のJBCスプリントが今から楽しみである。

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