2006/09/04

■9月3日(日)新潟 新潟2歳S(GIII)

近年ではクラシックの登竜門的な意味合いも強くなってきている第26回新潟2歳S(GIII)が、開催最終日の新潟競馬場芝コースで行われた。フルゲート18頭による今年のレースを制したのは、単勝2番人気に支持された安藤勝己騎手のゴールドアグリ。

後方待機のゴールドアグリが直線で浮上、ゴール前の激しいたたき合いをハナ差制しての勝利。2着は11番人気のマイネルーチェ、3着には1番人気のマイネルレーニアが逃げ粘った。勝ったゴールドアグリは新馬快勝時(33秒4)に次いで、このレースも上がり33秒0の決め手を繰り出しての勝利。これで2戦連続で33秒台の決め手で他馬を勝ったことから、一躍クラシック候補の一頭へと躍り出た。この勝利で父:タニノギムレット産駒は初年度産駒から重賞勝ち馬を輩出。近年のスペシャルウィーク産駒の活躍と同様に、ダービー馬の血として期待がかかる。

レースは3ハロン通過が36秒フラット。これは小倉2歳Sの32秒5と比べると、いかにスローペースかがよく分かる。その後もペースは上がることなく、1000m通過も61秒3。「超」のつくスローペースであった。新潟外回りコースの直線は659m。日本一長い直線を意識するあまり、直線に入ってからも直ぐに追い出す馬はいない。外へと流れながら自分の走るコースが決まるまで、追い出しを我慢するというのが新潟芝コースにおける最終週の風物詩。しかし追い出しのポイントを通過すると、一気にギアチェンジが入り急激にラップが速くなる。「その差」がゴールドアグリが勝ち得た最大の勝因とみる。

ゴール前100m地点でゴールドアグリが手前を変えた際に体勢を崩しマイネルーチェに盛り返されたが、ハナ差以上に完勝といえるレースであった。大きな流星と胴のつまった腹袋の大きさは、まさに父:タニノギムレットを彷彿させてくれるもの。タニノギムレットはゴム鞠のような弾む走法で、2002年、その年の天皇賞秋・有馬記念を制するシンボリクリスエスを抑えて日本ダービーで優勝した名馬である。その後の脚部不安でダービーが最後のレースになってしまったが、ブライアンズタイムの成長力を考えると、古馬になっても頂点に君臨していた存在であったといえる。その初年度産駒から早くもクラシック候補が誕生した。

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2006/09/04

■9月3日(日)小倉 小倉2歳S(GIII)

南国小倉開催のフィナーレを告げる第26回小倉2歳ステークスが、3日良馬場の小倉競馬場芝コースで行われた。過去10年で牝馬が7勝を挙げているレースであるが、今年も牝馬によるワンツー決着にてレースを終えた。レースを制したのは単勝3番人気に支持されたアストンマーチャン。前半3ハロンの通過が32秒5というハイペース。ハナを奪ったのは、デビュー戦で圧巻の逃げ切り勝ちを演じたストラテジーであったが、その直後を押さえながら追走したアストンマーチャンが、4角手前で手ごたえが怪しくなったストラテジーを交わし去り、ニシノマオ(2着)に2馬身半差をつけて圧勝した。この勝利により騎乗した鮫島良太騎手(05年デビュー)が念願の初重賞制覇を成し遂げた。今年は昨年の勝ち鞍(16勝)を大きく上回る勝ち星をあげており、若手成長株として今後も注目が集まる騎手の一人である。

アストンマーチャンのレースぶりだが、スタートのセンス、勝負どころで動ける自在性、そして直線で見せた瞬発力。まさに三拍子揃った非の打ち所のないレースぶりであった。勝ち時計の1分8秒4も最終週としては優秀だが、一頭抜け出してから、集中力を若干欠くような若さも覗かせており、今後のさらなる成長も見込める器といっていい。押さえながらも番手を追走し、メンバー最速の上がり(35秒9)で上がられては、残念ながら後続の出番はないレース。

尚、断然の1番人気に支持されながらも11着に大敗したシルバーストーンだが、後方から位置取りを上げることすらできず馬群に沈んでしまった。デビュー2連勝は好位から抜け出しての競馬であったが、プラス10キロという馬体重が影響していたのか、行き脚がつかず反応が鈍いレース内容であった。馬体を立て直しての奮起に期待したい。

アストンマーチャンの勝利により、父:アドマイヤコジーンは初年度から、それも重賞初挑戦で産駒が重賞制覇という新種牡馬としての存在感を存分にアピールした。奇しくもそれが、サンデーサイレンス産駒の出走なき重賞戦。骨折でクラシックの出走を果たすことができなかった父の無念を晴らすべく、このまま無事に成長してほしいと願う一頭である。新種牡馬の台頭こそが、サンデー亡き次世代競馬の到来を予感させてくれるものといっても過言ではない。意外や、既に我々が目の当たりにしている競馬こそが次世代競馬なのかもしれないが・・・。

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