2006/09/25

■9月24日(日)中山 オールカマー(GII)

夏を駆け抜けてきたサマー2000シリーズの参戦組に加えて、秋に向け夏場を充電にあてていた馬達の復帰レースとなった伝統の第52回産経賞オールカマー(GII)が、24日良馬場の中山競馬場芝コースで行われた。今年のレースを制したのは、GII5勝の実績を誇る単勝4番人気のバランスオブゲーム。レースはメジロマントルが先手を奪ってのスローペースで進んだが、好スタートから好位を進んだバランスオブゲームが、レース巧者らしく直線早め先頭から後続の差し脚を封じ込んだ。

鉄砲駆けとGIIでの強さには定評のあるバランスオブゲームの存在感をあらためて示した勝利であった。尚、ハナ差の2着には後方からポジションを上げ、内から賢明に差し脚を伸ばした単勝2番人気のコスモバルクが入り、晴れて天皇賞(10月29日 東京 芝2000m GT)の出走権利を得た。3着には単勝6番人気のディアデラノビアが、いつもより早めの競馬で見せ場をつくったが、僅差及ばず残念ながら惜敗した。

1番人気に支持されていたエアシェイディだが、中団からレース進め4角では3番手にポジションを上げたが、直線で伸びきれず5着に敗れた。残念だったのは、サマー2000シリーズの初代王者スウィフトカレント。このレースでも単勝3番人気に支持され、後方組の中では唯一メンバー最速の上がり(34、7秒)で追いすがったが、上位とはタイム差なしの4着が精一杯だった。勝ったバランスオブゲームから4着のスウィフトカレントまでがタイム差なしという激戦であったが、後方から唯一脚を伸ばしたスウィフトカレントのレースぶりは勝ちに等しいレース内容ではなかったか。

バランスオブゲームの勝因の1つに騎乗した田中勝騎手の好騎乗というものもあった。前半は頭を上げ折り合いに苦心していたが、ラヴァリージェニオ、アルファフォーレスを前に行かせたことで、バランスオブゲームは落ち着きを取り戻した。位置取りを意識しすぎていたならば出来ない乗り方であり、馬との呼吸を優先させた好騎乗であったといえる。それにしても、 ゴール寸前で真横にいた目の前の敵バランスオブゲームではなく、コスモバルクの五十嵐冬樹騎手の視線の先はバランスオブゲームのさらに外にあった。天皇賞への出走が確実となる2着以内というものを、馬の背中で自分の目で確かめていた騎乗ぶりに映った。

結果的には実績馬が夏の上がり馬の台頭を拒んだ今年のオールカマー。それぞれの秋は今ゆっくりと時を刻み始めた。

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2006/09/25

■9月24日(日)中京 神戸新聞杯(GII)

牡馬3冠を目指すメイショウサムソンの秋緒戦となった第54回神戸新聞杯(GII)が、24日良馬場の中京競馬場芝コースで行われた。このレースはダービー2着馬のアドマイヤメイン、そして3着馬ドリームパスポートらも顔を揃え、なかば菊花賞の前哨戦という意味合いの強いレースとなった。そんな今年のレースを制したのは、ダービー3着馬でこのレースでも3番人気に支持されていたドリームパスポート。中団からレースを進めたドリームパスポートであったが、4角では大外へと持ち出し、直線では前を走るメイショウサムソン(2着)に、一完歩づつ詰め寄っての差し切り勝ち。着差はクビであったが、圧倒的な決め手の違いによる今回の勝利ではなかったか。

骨折明けのレースということで、若干仕上がりも不安視されていたが、ここまで9戦して複勝率100%という安定した差し脚はこの秋も健在であった。尚、理想的なレース運びで4角4番手から直線で一旦は先頭に立った1番人気メイショウサムソンであったが、外からのドリームパスポートの決め手に完全に屈したレース内容。それでも馬体を併せての強さには定評のあるメイショウサムソンゆえ、内外離れての決め手勝負になってしまったところに、敗因の一貫があったものと考えられる。

尚、ダービー2着馬でこのレースでも2番人気に支持されていたアドマイヤメインだが、終始3番手からの競馬で抜け出すタイミングを伺っていたが、思いのほか直線伸びきれず7着に敗れ去った。勝ち鞍4勝がすべて逃げ切りという戦績からも、理想は先手を奪ってのマイペースの競馬ということであろう。

松田博厩舎の愛弟子で、過去にジャンプ重賞5勝の高田潤騎手が、JRA平地重賞の初制覇を飾った。皐月賞でもドリームパスポートの鞍上を一任した松田博調教師。厩舎の看板馬に所属騎手というコンビで成し遂げた重賞制覇に満面の笑みが絶えなかった。

勝ち時計1分58秒1からしても、今年の3歳牡馬のレベルの高さが伺えたレース。3冠を目指すメイショウサムソンにとって、この敗戦がもたらした課題とは何であったのか?そして菊花賞(10月22日 京都 芝3000m GT)への静かなる戦いは、確実にその瞬間へ向けて今動き出したといっていい。

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