2006/10/30

■10月29日(日)東京 天皇賞秋(GI)

悠仁親王殿下御誕生慶祝・第134回天皇賞・秋が、29日晴れ良馬場の東京競馬場芝コースで行われた。夜半から降り続いた雨の影響も懸念されたが、28日には2歳未勝利戦(芝2000m)でレコードも出ていた絶好な芝コンディションに影響を与えるほどの雨量ではなかった。古馬の頂点、そして歴史ある天皇賞の盾に今年馬名を刻んだのは、単勝4番人気に支持されていたダイワメジャー。

勝ったダイワメジャーは好スタートから先手を奪ったインティライミの2番手を進み、直線に向くと馬場の真ん中から早め先頭に踊り出ての快勝劇であった。前走の毎日王冠で苦手とされた東京コースを克服しており、その勢いのまま1ハロンの距離延長にも対応した今回の勝利。毎日王冠も大外枠からの競馬で今回と同じように番手を進む競馬で勝ち上がっていたことから、外枠から内を見る形でスムーズにレースが運べたことが最大の勝因ではなかったか。騎乗した安藤勝騎手も前走の毎日王冠のレース後に、「距離は関係なかった。枠だよ、枠。外じゃないとね」と、外枠からスムーズにレースの流れに乗れたことを勝因に挙げており、まさに理想がかなったといえる今回のレース環境。

尚、2着は中団から差し脚を伸ばした7番人気のスウィフトカレントが巧みなコーナーワークを利して食い込んだ。GI初挑戦ながら非凡な決め手と、サマー2000シリーズを制している距離適正にはやはり目を見張るものがあったといえる。3着にも4角10番手からメンバー最速の上がり(34秒2)で前を急追した2番人気のアドマイヤムーンが入ったが、勝負に絡めるまでには至らなかった。1番人気に支持されていたスイープトウショウは5着、そして注目のコスモバルク(3番人気)も4着と、掲示板確保が精一杯のレースになってしまった。

ダイワメジャーに跨った安藤勝騎手は、同馬とのコンビで今年3つ目の重賞制覇が天皇賞という相性の良さ。ダイワメジャーを管理する上原厩舎も04年に同馬で制した皐月賞以来のGI制覇となった。コンマ6秒差の中に7頭がひしめくという混戦であったが、先行勢が崩れる中を4角2番手から押し切ったダイワメジャーの強さは圧巻といえる。500キロを超す美浦の調教横綱が、関東の砦を守った第134回天皇賞・秋。秋の深まりとともに「競馬の秋」は、いよいよ架橋へと向かっていく。

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2006/10/30

■10月28日(土)京都 スワンS(GII)

マイルチャンピオンシップ(11月19日 京都 芝1600m GI)を占う意味でも重要な前哨戦となった第49回スワンステークスが、29日良馬場の京都競馬場芝コースで行われた。 今年のレースを制したのは、単勝14番人気の伏兵プリサイスマシーン。約四ヶ月の休み明けで向かえた自身初となる芝1400m戦であったが、1800mの重賞(中日新聞杯)を2つ勝っている自力をまざまざと見せつけた今回のレース内容。

レースは大方の予想通り勢いよく飛び出したステキシンスケクンが前半3ハロンを34秒5というペースで通過する流れ。ワンペース型のステキシンスケクンは、スローに落として逃げるタイプでもなく軽快に逃げ脚を伸ばす。メイショウボーラー、オレハマッテルゼといった有力どころが前を伺うレース展開。その5番手を進んだプリサイスマシーンであったが、直線に向き松岡騎手が追い出しを開始すると、徐々に前を射程に入れ、終い手前を変えると内で粘っていたステキシンスケクン(4着)を一気に捕らえた。その勝ちタイムは1分20秒3と、今開催の京都芝コースを象徴するような高速決着であった。

尚、2着にもプリサイスマシーンの外から伸びてきた8番人気のシンボリグランが入り、人気馬総崩れの波乱決着となった。勝ったプリサイスマシーンだが、今年の高松宮記念でも4着に粘っており、初の芝1400m戦とはいえ、スプリントとマイルとの中間距離にあたる1400mという距離が適していたと判断出来る。鞍上の松岡騎手も一昨年のダイヤモンドSに次ぐ約1年8ヶ月ぶりとなる嬉しい重賞のタイトル。愛国での武者修行を終え帰国後はまさに絶好調で、若武者のさらなる飛躍に期待がかかる。

1400mという距離は、スプリンターやマイラーでも勝てるチャンスは多々ある。但しこの1400mという距離がベストな馬も間違いなく存在している。そんなことを印象づけられた今回のプリサイスマシーンの勝利ではなかったか。コンマ4秒差の中に8頭がひしめいたこのスワンS。依然今年のマイル戦線は混沌としている。

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